「復活の主と弟子達(2)」   伝道師  平賀真理子

/n詩編33:6-19 /nヨハネ福音書21:20-25    /nはじめに   前回は、復活の主・イエス様が一番弟子のペトロに信徒達のリーダーとして群れを率いる役割を渡された出来事を学びました。更にその先には、主と同じ「<span class="deco" style="font-weight:bold;">行きたくない所に連れて行かれる</span>」(18節)こともイエス様は預言されました。それはペトロが「<span class="deco" style="font-weight:bold;">神の栄光を現わすようになる</span>」(19節)為でした。ペトロは死を恐れるあまり十字架を前にして、イエス様を知らないと言ってしまう大きな過ちを犯したにもかかわらず、イエス様は赦して下さいました。のみならず、この世に神の国を広げる働きの後継者として用いられたのです。多く赦された者は、より多く愛するようになります。 /n「ペトロが振り向くと」(20節) イエス様に赦されて更に主を愛するようになったペトロにとって、主と同じ道(=この世から否定され苦しみを受ける道)をたどるということは、感謝であり、後継者としての任務を果たす恵みの出来事です。普通の人にとっては苦しみ以外の何ものでもないことが、信仰者にとっては大きな恵みと受け取ることができるのです。イエス様から「<span class="deco" style="font-weight:bold;">私の羊を飼いなさい</span>」と依頼されたことは、ペトロにとって喜びです!そして任務遂行の為には主の御言葉どおり、ただただ「イエス様に従う」だけでよいのです。    ところがペトロは「振り向き」ました。主が御言葉を下さったその直後、ペトロは別の人のことが気になってしまったのです。相手は自分よりも主から愛されていると思われる弟子でした。その人が自分と同じ「苦しみの道」を歩むのか、それとも苦しみを避けられるのかが気になったのです。神様の国の為に大事な役割を告げられたペトロが発した言葉は、神様のご計画でも与えられた役割への感謝でもなく、振り向いて目に入ってきた別の弟子について「主よ、この人はどうなるのでしょうか」との質問でした。   ペトロは本当に、愚かで弱い私達人間の代表だと知らされます。神様の憐れみゆえに神の民として再び招かれながら、この世のことに気をとられています。私達も同じです。悔い改めて、神様に心を向けたいと思います。   /n「あなたに何の関係があるか。あなたは・・」    今日の聖書で読み取る第一のことは、イエス様のペトロに対しての御言葉です。ペトロにとって、主から愛されていた別の弟子の定めは、「<span class="deco" style="font-weight:bold;">あなたに何の関係があるか</span>。(全くない!)<span class="deco" style="font-weight:bold;">あなたは、わたしに従いなさい</span>。」という御言葉です。私達は、他人と比べて愛や能力や期待の大きさを測り、そのことで自分の価値を測ろうとしがちです。智恵も愛情も能力も限界ばかりの人間世界の中で、狭い範囲を囲って競争し、そのことで一喜一憂します。そのような罪の世界の習性に慣れてしまっている私達は、イエス様のペトロへの言葉によって目を覚ますよう促されます。 「神様には、それぞれの人間の心や賜物に応じた計画がある。それは、神様とその人との縦の結びつきであって、信仰の仲間同士であっても、横から口をはさむことでは全くない。人間がまずすべきことは、それぞれが、縦の線である神様との結びつきを強めることであり、イエス様の御言葉、御心、御計画に従うことである。」と主は言われているのです。 /n「あなたは、わたしに従いなさい。」    イエス様が言われた意味は、こういうことではないでしょうか。  「あなたのやるべきことは、ただ一つ。私を見つめて、私につながり、私に従うことなのだよ。あなたにとって、他の人の運命は二の次だよ。私の姿を見失わないようにしなさい。なぜなら私の復活の姿をあなた方に示す前には、あなた方は私を見失って元の世界(漁師)に戻りかけていたではないか。再びそうなってはならない。むしろ神の国のリーダーとしての、あなた独自の道を私は備えている。それは神様の栄光を現わす恵みの道であり、私につながっていることでそれを続けていくことができるのだよ。だから『<span class="deco" style="font-weight:bold;">あなたは、わたしに従いなさい</span>』」。 これは、私達一人一人にかけられている御言葉でもあります。私達は、家庭や職場や学校において神の国を広める役目を実は担っているのです。「あなたは、私に従いなさい。」とイエス様は招いておられます。喜んで従う者になりたいと願います。聖霊の助けを祈っていきましょう。