2022年7月10日の説教要旨エステル記4:10-5:8・使徒言行録13:13-25

「御手の中に」       加藤 秀久伝道師

*はじめに

エステル記は、ペルシャ帝国のクセルクセス王の治世 (BC486-465) に、捕囚以来、東部に残ったユダヤ人達がある危険にさらされた時、王妃エステルによってその危機から助け出されたことが記されています。

*モルデカイとエステル

 スサの町にモルデカイという名のユダヤ人が住んでいました。彼の伯父には一人娘がいましたが両親はすでになく、モルデカイが自分の娘として引き取り育てていました。彼女は美しく、やがて王妃エステルとなります。エステルは、モルデカイに命じられた通り、自分がユダヤ人であることを明かしませんでした。

*ハマンの策略

 一方、王宮では、大臣の中で最も高い地位についたハマンに対して、役人たちは、ひざまずいて敬礼するように命じられましたが、モルデカイは敬礼しませんでした。ハマンは自分にひざまずいて敬礼しないモルデカイに腹を立て、彼がユダヤ人であることを知り、彼一人だけでなく、国中のユダヤ人を皆、滅ぼそうと計画し、クセルクセス王を説得しました。その結果、王の名前でユダヤ人を絶滅させる勅書が出され、全国民に交付されましたので、ユダヤ人の間では苦悩に満ちた叫び声があがりました。

*モルデカイの伝言

モルデカイはこの計画を知ると、エステルに「王のもとに行き、自分の民族のために寛大な処置を求めて嘆願するように」と伝言しました。それに対してエステルは、「王の召しがないのに、王に近づく者は法によって死刑になること。但し、王が金の笏(しゃく)を差し伸べた時だけ死を免れること。自分は一か月も王からの召しがないこと」を、モルデカイに返事を送りました。モルデカイは再びエステルに伝言します。「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。この時のためにこそ、あなたは王妃という特別の高い地位に就いたのではないか。」

 さらに、モルデカイは、「エステルがもし口を閉ざしているなら、ユダヤ人の救済は他の所から起こり、エステルの身内は滅ぼされることになるだろう」と伝えました。モルデカイは、この困難な出来事に対して、神様から助けの手が差し伸べられることを確信していたのです。

*エステルの決断

 エステルは、「スサのユダヤ人を集めて、自分の為に三日三晩、断食してほしい。自分も女官達と共に断食します。その後、法に反するけれども自分は王の前に出ます。死なねばならないのなら死ぬ覚悟です。」と伝えました。そして三日三晩の断食後、エステルが王の前に出た時、王は手にした金の笏を差し伸べました。エステルは王にすべてを告げ、王はハマンの策略を知り、ユダヤ人絶滅の勅令は取り消されたのでした。

*アンティオキアの会堂長の依頼に応えたパウロの説教

本日の使徒言行録は、伝道旅行中、「励ましのお言葉を下さい」との依頼に応えたパウロの説教が語られています。内容は神様によるイスラエル民族の選びと歩み、そして、神様はダビデとの約束に従って子孫から「救い主」を送って下さったこと、又、イエス様が来られる前にはバプテスマのヨハネが、イスラエルの民全体に「悔い改めのバプテスマ」を授けて、「わたしは、わたしの後から来られるお方(イエス様)の履物をお脱がせする値打ちもない」と証言したこと、神様は、旧約聖書の約束を成就されたことを語りました。25節以下では、「ところが人々は預言者達の言葉を理解せずイエス様を死刑で殺したこと、しかし神様はイエス様をよみがえらせて下さったこと、そしてイエス様による罪の赦しが告げ知らされ、信じる者は皆、義とされたこと」を語っています。

*わたしたち

神様を語る時、歴史を抜きにして語ることは出来ません。私達は生活の中で神様に声をかけられ、呼び止められ、イエス様に出会いました。私達はイスラエルの歴史と神様のみ業を通し、今も、このお方が変わらずに私達を導いておられること、又、神様との出会いの時には、他の方達とも出会う機会が与えられていることに感謝せずにはいられません。

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