2023年6月4日の説教要旨 出エジプト19:3-8a・使徒言行録2:14-36

「礼 拝」        加藤 秀久牧師     

*はじめに

 先週私達は、イエス様が天に昇られたあと、五旬祭(過越の日か50日目)に、弟子達が心を一つにして祈っていると、「突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。(2:2)」出来事を学びました。そこに集まって来た人々は、この不思議な出来事と光景を見て驚き怪しみました。本日の使徒言行録には、ペトロと十一人の仲間逹が聖霊を受けて、心を燃やされ、人々に語り始めます。

*酒に酔っているのではない

ペトロは、「ユダヤの方々、またエルサレムに住むすべての人たち、知っていただきたいことがあります。わたしの言葉に耳を傾けてください。今は朝の九時ですから、この人たちは、あなたがたが考えているように、酒に酔っているのではありません(14~15節)」と語りかけます。

ペトロや他の弟子達を知る人達にとって、イエス様の十字架の死の後、弟子達が途方に暮れて気が抜けたような姿を見たことでしょう。それが今、前よりもっと違う姿で目の前にいます。私達はその働き(神様の力)を頭で考え理解しようとしてもできません。自分自身の身で受け止めることが出来ず、この世のものとは思えない体験が起こり、私達の身体が神様に支配され、神様が私達の心の中に宿った感覚に捉われるからです。そのため、この聖霊の力を受けたペトロや十一人の弟子たちは、人々の前で大胆に、力強く立ち上がり、振舞うことができたのだと思います。

 ペトロは、聖霊の力を知らない人々が、「お酒を飲み過ぎた」「気が変になった」、或いは「悪魔の仕業」などと誤解しないように、このように、酒に酔っているのではないと言ってから説教を始めます。聖霊の働きは、人々の目から見ると、不思議な出来事、怪しい動きに見えたことでしょう。

*ペトロの説教

ナザレの人イエスこそ、神から遣わされた方です。(22節)」

聖霊を受けたペトロは、今目の前で起こった出来事は、旧約聖書の「ヨエル書の預言(3章)」が成就した出来事であったと説明してから、イエス様について語り始めます。イエス様こそ、神様から遣わされたお方であり、神様はイエス・キリストを通して多くの不思議なわざやしるしを現して証明されたが、あなた方は律法を知らない人々(異邦人・この場合ローマ人)の手を借りて十字架で殺してしまった。けれども神様は、イエス様を死に支配されたままにしておかず、復活させられた。

だからあなた方は はっきり知らなくてはなりません。あなた方が十字架につけて殺したイエス様を、神様は、主としメシア(救い主)となさったのです(36節)と。この後、ペトロの説教を聞いていた人達が、自分達はどうしたらよいかを尋ね、それに対するペトロ達の答が37節以下に記されています。

*モーセとイスラエルの民

 ペンテコステの日(聖霊降臨)の出来事は、本日の出エジプト記に記されているモーセがシナイ山で神様の言葉(19:3~)を聞いて、その言葉を携えて戻り、民の長老たちを呼び集めて、神様の言葉をすべて彼らの前で語った時の光景を思い浮かべることができます。

神様は、「今、もしわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたたちはわたしの宝となる。世界はすべてわたしのものである。(5節)」とイスラエルの人々に語るように言われ、モーセからこの言葉を聞いた人々は、「わたしたちは神様が語られたことをすべて行います(8節)。」と、一斉に答えたことを、聖書は伝えています。

*わたしたち

 わたしたちは、神様の言葉を聞いて応答したイスラエルの人々と同じように、又ペトロの説教を聞いてイエス様について教えられた人々と同じように、イエス様の奇跡と不思議な業(わざ)と、十字架の死とそれに続く復活の預言(詩編16:10)と実現を信じ、毎週持たれる礼拝の中で、イエス様を私の救い主と告白し、約束の聖霊(33節)の働きを信じて(受けて)今週も、主に伺い、主に期待して、共に歩んで参りましょう。